堆肥を入れよう
土作りで大切なのは土を生きたものにすることです。どのようにできるでしょうか?
そう、堆肥を入れることによってできます。
では、どんな堆肥をどれくらい入れれば良いでしょうか?
そのことについて考える前に、まず堆肥とは何か考えましょう。
堆肥とは
多くの方は堆肥と肥料を混同しています。
堆肥は肥料分をいくらか含みますが、いわゆる肥料(化成肥料や骨粉、油かすなど)とは異なります。
簡単に説明しますと、「堆肥」は土壌の環境を良くするためのもの、「肥料」は植物に必要な栄養(窒素、リン酸、カリ)のことです。
では、堆肥の具体的な働きとはどんなものでしょうか。
堆肥のはたらき
堆肥には主に2つの働きがあります。
1.土に命を吹き込む
堆肥に含まれる微生物が、土壌中の有機物(虫などのの死骸、落ち葉など)を分解し、植物が栄養を吸収しやすくし、病害虫を抑制させます。
2.土を柔らかくする
堆肥自体に含まれる繊維質が土に隙間を与え、通気性や保水性を改善(改良)させます。
つまり、土に堆肥を混ぜ込む事は、庭に植物を植える時に避けては通れない作業なのです。
では、堆肥にはどのようなものがあるのでしょうか。
堆肥の種類
1.動物性堆肥
主に動物の糞を発酵させたものです。この種類の堆肥は肥料分を多く含みます。土壌を作る際に肥料を追加する必要は植物性に比べて少ないでしょう。
①牛糞堆肥…牛は牧草を食べるので、牛糞はとても繊維質で土をふかふかにさせる効果があります。鶏糞と比較すると肥料分は少なめです。
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②鶏糞堆肥…堆肥の中で最も安価で、堆肥の中で最も肥料分が多い堆肥です。大変便利な堆肥ですが所定の量を越えて混ぜ込むと植物が肥料焼けを起こすので気をつけましょう。
2.植物性堆肥
主に植物の葉や木の皮、幹のチップなどを発酵させたものです。動物性に比べると肥料分は少ないですが、繊維質を多く含むため、土をふっくらさせる効果が高いので、保水性や通気性を向上させます。この種類の堆肥を使用する時には、肥料を追加することを検討できるでしょう。
①バーク堆肥…樹木の皮を発酵させたものです。繊維質が特に多く、保水性や保肥性が強いため、植物に栄養を送り込む点で優れています。また、高温で発酵するため、病原菌の多くが死滅しています。
②腐葉土…落ち葉を発酵させたものです。最もポピュラーな土壌改良材で手に入れやすいです。バーク堆肥に比べて発酵のときの温度が低いため、病原菌や雑草の種が残っていることがあります。
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堆肥を土に混ぜ込む量とタイミング
一般に1平米に2-3kgを混ぜ込むと良いと言われています。
堆肥を土になじませるため、植物を植える少なくとも2週間前に行いましょう。
どれを使うか悩むという方は、バーク堆肥または牛糞をおすすめします。どちらも繊維質を多く含み、肥料分も強すぎず、安心して使用できるバランスに優れた堆肥です。
また、混ぜ込む前の土壌は基本的に酸性に傾いているため、酸度調整用の苦土石灰を一緒に混ぜ込みましょう。